太陽光発電施設に関しては、事業の承継者として投資による利益の最大化を目的とする法人が増えており、政府の「グリーン投資」促進策はひたすら中古太陽光発電施設への再投資を生み出しているという事実があります。比企地で行われた住民説明会において明らかになったことなどを踏まえて「グリーン投資は地域に貢献しているか」としてまとめてみました。
いま、埼玉県内の里地里山は多くの野立て太陽光発電の施設建設地となり、ソーラーパネルに覆いつくされつつあります。建設用地として山肌が露わになったままの斜面も目立ちます。これはほぼ全国の山間地中山間地に共通の現象になっています。
地方自治体は不適切な立地計画であっても、「違法」性がない限り打つ手はないのが現状です。
里地里山の保全なしには持続可能な社会はあり得ず、野立て太陽光発電事業は、歴史と文化を醸造してきた里地里山を収奪していることも事実です。今後、FIT認定事業者の不適切な計画にあらかじめ歯止めをかけていくようにするには、市町村の枠を越えて運用できる条例の制定が不可欠ではないでしょうか。
どんな条例があれば実際に活用できるか、具体的な例から歯止めとなる案を出し合って、たたき台を作っていってみませんか。
埼玉県知事 大野元裕 様
比企の太陽光発電を考える会・小川支部
代表 桜井 薫
住所 : 埼玉県比企郡小川町角山208-2 (有)エルガ内
TEL : 0493-71-1102
「さいたま小川町メガソーラー」事業者に林地開発の許可をしないでください
常日頃、埼玉県の環境にご配慮いただき、誠にありがとうございます。
令和3年12月27日付で、貴職が経済産業大臣あてに提出された「さいたま小川町メガソーラー環境影響評価準備書に対する意見について」は、私たち地元住民の要望をしっかり受け止めていただいたものでした。令和4年2月22日、経済産業大臣から事業者に発出された「工事計画の抜本的な見直しを要する」とした勧告は適切なものと私たちは評価しています。
しかし、事業者はいまだ「さいたま小川町メガソーラー」計画を撤回してはいません。本事業計画は以下の理由から、私たちにとっては断じて許せないものです。
また、小川町では2022年3月7日 に「小川町太陽光発電設備の適正な設置及び管理等に関する条例」が全会一致で可決され同年4月1日から施行されます。環境影響評価終了後、小川町の条例に則った手続きを進める段階で、事業者は貴職に改めて林地開発許可の申請をすると考えられます。林地開発許可から事業主体の変更や事業目的の変更など、いくつもの段階が必要となりますが、当初の残土処分事業計画以来、私たち住民は事業者の法的手続きにも疑念を抱いています。住民の命と、未来につながる豊かな環境を守るため、下記の理由により貴職が林地開発を許可しないよう、ここに嘆願いたします。
記
1. 残土搬入にともない土砂流・水害・さまざまな問題が発生する。
2. 地盤の安定性、施工の安全性が確認できない。
3.希少動植物を含めた里山生態系の保全への配慮が完全に不足している。
4.事業者側に住民と対話する姿勢が全く認められない。
5.説明会開催の不適切さ・手続きの不正等、住民は事業者に不信感がある。
「さいたま小川町メガソーラー」事業者に林地開発の許可をしないでください
名 前 |
住 所 |
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頂いた署名は県知事への嘆願以外には使用しません。
署名集約日 : 2022年4月30日
小川町の負の遺産。プリムローズゴルフ倶楽部の造成跡地に
メガソーラーの計画。
事業者は深谷市で畑地の真ん中に盛土をしてメガソーラー発電事業を営んでいるサンシャインエナジーの関連会社。
「小川エナジー」は今環境影響評価評価書に着手するかどうか注目されている。評価書をクリアしても林地開発許可の申請等の手続きが控えている。
知事は環境・経産両省の勧告を勘案すれば、林地開発の許可はおろせる状況ではない。
秩父山地から比企丘陵が始まる小川町原川・飯田・笠原地区。一帯には30年ほど前に18ホールものゴルフ場開発が進められた。計画した元大臣らの逮捕等で頓挫し塩漬けになっていた土地が町の公売等を経て残土埋め立て地として狙われた。
削られた山肌に緑が蘇り豊かな生態系が戻るほどの年数を経てのこの動きに地元地区では搬入反対の決議をしている。
事業者は残土埋め立てを突如太陽光発電事業に切り替え、国の環境アセス対象となったが、地元住民への説明責任は果たしていないまま。
現在は経産相から出された「事業の見直しを」との勧告を受けて、事業者は評価書を出す段階になっている。
FITという「国策」が各地でこの事業者のような住民無視、環境破壊を許してきた。それを背後で支えているのは、投資ファンドだ。リゾート開発に踊らされ国土を無秩序に痛めつけてきた歴史が繰り返されている。